あなたの人生に、ニュースは不要です。
ニュースを完全に排除しても、何も困りません。
こう聞くと、
- 役立つニュースかどうかは、知らないと判断できないのでは?
- 世の中のことを、たくさん知っておくべきでは?
という疑問が浮かぶかもしれません。
でも、それは誤解です。
ニュースは僕たちが思っている以上に時間を消費します。
なぜなら、単にニュースをチェックしてる瞬間だけじゃなくて、その後の感情・行動にも影響を与えるから。
そんな風に時間をつかってチェックしたニュースが、本当は無価値だとしたらどうでしょう?
時間は最も大切な資源です。
だからこそ、本当に重要な情報だけ収集するのが大事。
その情報源は、ニュースではありません。
この記事はベストセラー書籍『News Diet(ニュースダイエット)』を参考にしています。
より内容を深く知りたい人は読んでみてください!
『ニュースダイエット』とは――
ニュースをあなたの生活から完全に排除すること。
ゴミ情報があふれる世界で、よりよく生きるための唯一の方法。
ニュースは私たちの精神を鈍らせ、本当に重要なことから目をそらさせ、意志の力を麻痺させる。
何年も前から「ニュースなしの生活」を送っている著者が、みずからの体験をもとに、「ニュースダイエット」の方法と効用について語り尽くす。
ニュースメディアは私たちになんらかの付加価値を提供することも、まとまった知識や深みのある分析をもたらすこともできない。
ニュースのおかげで、世界をもっとよく理解できるようにならないし、よい決断ができるようにもならない。
もくじ
ニュースが無駄な理由4つ
- ニュースメディアに都合の良いように、バイアスがかかってる
- ネガティブニュースを見かけるだけで実害がある
- 自分の人生と無関係なことが多すぎる
- 役に立つニュースが少なすぎる
[1]ニュースメディアに都合の良いように、バイアスがかかってる
あなたが目にするニュースはすべて、新聞社・テレビ局などのメディアにとって都合の良い(視聴率など数字が取れる)情報に偏っています。
だって、メディアは営利企業だから。
「注目を集める(≒金儲けできる)ニュース」を積極的にチョイスして当然なんですね。
つまり、重要だけど「注目を集めない(≒儲からない)ニュース」は、報道されないってこと。
- メディアが報道したいこと
- そのニュースが重要かどうか
この2つは無関係。
[2]ネガティブニュースを見かけるだけで実害がある
ネガティブニュースは注目を集めるので、ポジティブニュースより多く報道されます。
“ネガティビティ・バイアス(心理学)”
人はポジティブニュースよりネガティブニュースに強く反応し、記憶にも残りやすい。
なぜなら、(メディアが登場する以前は)ネガティブニュースに反応する個体の方が生存に有利だったから。
ネガティブニュースへの偏りは、ベストセラー書籍『ファクトフルネス』を読むと強烈に実感できます。
統計上では世の中はどんどん良くなってるけど、ニュースを見てたら世界がどんどん悪くなってると誤解してしまいます…
そして、溢れんばかりに報道されているネガティブニュースには、ちょっと見かけるだけでも実害があります。
例えば「あおり運転の映像」とか、見るだけでストレスですよね。
ネガティブニュースを見て不快に感じたあなたの体の中では、無駄に交感神経が活性化してコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌される結果
- 感情を乱され
- 免疫が落ち
- 成長ホルモンの分泌が下がる
という反応が起きています。そして、この状態が続くと
- 細胞・髪・骨の成長障害
- イライラ・不安感・攻撃性の高まり
- 消化不良
などの悪影響につながって、僕たちの体を蝕みます。
心の平穏を破壊するネガティブニュースは、百害あって一利なし!
[3]自分の人生と無関係なことが多すぎる
ニュースの世界と、僕たちの人生は無関係です。
なぜなら、「僕たちの人生に関係あるニュース」は、それを知ることで「自分の行動が変わるニュース」だけだから。
ニュースで報じられてる事の99.99%は、僕たちが影響を及ぼせる範囲の外にあります。
- 影響の輪:変えられるもの、影響できること
- 関心の輪:変えられないもの、影響できないこと
―ベストセラー書籍『7つの習慣』より
影響の輪の中は、自分の行動によってコントロールできるので、そこに注力すべき。
でも、ほとんどすべてのニュースは影響の輪の外の出来事です。
つまり、ニュースを知ったところでどうにもできないし、どうでも良いことばかりだってこと。
- 世の中の重要ニュース
- そのニュースの、自分にとっての重要度
この2つは無関係。
[4]役に立つニュースが少なすぎる
これまであなたが決断するときに、役立てたニュースはいくつありますか?
もしあなたが人生を変えるようなニュースに出会ったことがあるとしたら、その数少ない価値あるニュースを見るために、あなたの脳はどれだけたくさんのゴミ情報を浴びることになりましたか?
「価値あるニュースだけ見て、それ以外のものを排除する」ってやり方は通用しません。
なぜなら、ニュースに価値があるかはニュースを読んだ後じゃないと判断できないから。
具体例として、コロナ元年の2020年を思い出してみましょう。
毎日テレビで感染者数をチェックしたり、スマホで(自称)専門家のコロナに対する見解を調べたりして、あなたはトータル数百時間もコロナのニュースのために費やしませんでしたか?
(※医療職というのもありますが、僕もその1人です…)
それによって、何を得ましたか?
メディア・ニュースサイトは広告収入で儲かりましたが、僕たちは無駄に時間を浪費しただけではないでしょうか。
コロナのニュースを全く見ていなくても、政府が発表するルールを把握して行動していれば、あなた個人・社会全体の状況はいまと変わらないはずですよね。
ニュースが純度100%のゴミではないにしても、わざわざニュースの中から役に立つ情報との出会いを期待するのはナンセンスです。
ニュースというゴミの山から、宝を探す必要はない。
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ニュース断ちのメリット2つ
- 自由な時間を(思っているよりも)かなりたくさん確保できる
- 自分の影響の輪の中に集中できる
[1]自由な時間を(思っているよりも)かなりたくさん確保できる
ニュースなしの生活では「自由な時間」が得られます。
ニュースは見ることそのものに時間がかかる上に、ニュースで逸らされた注意力を回復するまでに思ってるよりも時間がかかります。(特にネガティブニュース)
ここで、あなたがニュース(ニュースアプリ・SNS・テレビ・新聞など)に、どのくらい時間を費やしているか計算してみましょう。
- 朝・昼・夜と、テレビの情報番組を垂れ流す
- 通勤中などのスキマ時間に、Twitter・Instagram・ニュースアプリをチェックする
こんな時間を積み重ねると、ざっくり1日90分くらいでしょうか。(逸らされた注意力を回復するまでを考えると、もっと多いかも?)
つまり1週間で10.5時間ほどになり、ほぼ通勤や昼休みを含めた1日の労働時間に匹敵します!
価値のないニュースに使う時間にしては、あまりにも長すぎませんか?
これが1ヵ月積み重なれば45時間。
この時間は、FP3級に1ヵ月・簿記3級に2か月で合格できるレベルの長さです。
さらに、1年間なら550時間とざっくり丸22日。
睡眠が8時間なら、年間で1ヵ月の活動時間全てをニュースに吸い取られてるってことになります。
ニュースに時間を奪われてる人は、1年で使える時間が実質11ヵ月になっている。
ニュース断ちによって、1年を12か月に戻せる!
お金と違って、貯めておくこともできないし、失ったら取り戻すこともできません…
[2]自分の影響の輪の中に集中できる
影響の輪の外の「自分がコントロールできないコト」についてアレコレ考えるのは完全に無駄。
ニュースの大部分は影響の輪の外の出来事です。
僕たちは、影響の輪の中の「自分がコントロールできるコト」に集中するのがベスト。
いろんなニュースを知って自分なりの意見を持っても、現実の状況・ニュースの登場人物は変えられない。
つまり、僕たちがニュースに意見を持つことには何の意味もないので、そもそもニュースを知る必要もないんですね。
本当に “関心を持つ” というのは、”行動を起こす” ことが伴ってなんぼ。
行動が伴わずに意見だけ持ったところで、知らない人と差はありません。
それが影響の輪の外(ニュース)だとなおのこと。
「より少なく、しかし、より良く」が根底にある、ベストセラー書籍『エッセンシャル思考』とも通じる発想ですね。
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ニュースダイエットのやり方3ステップ
- 一般的なニュースを流し込んでくるものをすべて断捨離
- 「知らんがな!」の精神を育む
- “良い情報” だけが手に入る環境を作る
[1]一般的なニュースを流し込んでくるものをすべて断捨離
目に入ってくるニュースをすべて、徹底的にシャットアウトしましょう。
- いますぐニュースアプリをアンインストール
- ニュースサイトのブックマークを削除
- 電子新聞とかのサブスクも解約
- ブラウザはYahoo!を使ってるなら、Googleに変更
(※ニュースが表示されない設定にするのを忘れずに!) - テレビは捨てる
- 無料でも、新聞・雑誌は手に取らない
街で見かけても、一面や表紙のタイトルさえ見ないようにしましょう
(※センセーショナルなタイトルを読むだけでも害悪です)
これくらいやって、ちょうどいいレベルですね。
僕はこれらに加えて
- Youtube:登録チャンネルのショートカットを配置、それ以外は見ない
- SNS:Twitterのみ(フォロー数は1ケタまで絞り込み)
というようにして、無駄な情報が目に入らないようにしています。
また、仕事の昼休みに誰かがつけてしまう情報番組を避けるために、BOSEのノイズキャンセリングイヤホンで音をシャットアウトして読書するのを習慣化しました。
電子書籍(Kindle)を電車内のスキマ時間とかに読んでいるので、職場には紙の本を置いて読むことにしてます。(これがなかなか捗る!)
[2]「知らんがな!」の精神を育む
ニュースを見ている人が知っていることを自分が知らなくても、「知らんがな!」の精神を育んでおけば気にならなくなります 笑
- (僕たち個人の人生には無関係な)世の中の出来事
ex:政治家の汚職・皇族のゴタゴタ - そもそも興味のないこと
ex:スポーツの日本代表の勝敗・芸能人の不倫 - 知るのが不可能なこと
ex:コロナウイルスの収束はいつ?・AIに仕事は奪われる?
こういうのは全部、知らなくても問題ありません。
誰かに何か言われても、(心の中で)「知らんがな!」って思ってればOK!
賛否あると思いますが、僕は「政治」≒「影響の輪の外のコト」だと思っているので、関心がありません。
選挙に1回も行ったことがないので政治に文句を言う資格はありませんが、決まった政策が自分の決断に関係するかどうかはチェックしています。
そのくらいの温度感だと、政治のトピックをニュース消費ではなく情報収集として取り込んでいけるのかなと思います。
[3]”良い情報” だけが手に入る環境を作る
“良い情報” とは「僕たちの判断に影響を与え、行動につながる情報」のこと。
具体的には
- 身の周り・地域の、出来事・予定
- 生活に影響する法改正の見込み・発効された改正内容
- いまの仕事に直結する情報
などの、個人的に重要なこと。
“良い情報” は僕たち個人にとって重要でも、他の人は興味ないことなのでニュースにはなりません。
だから、ニュース断ちしてても “良い情報” が無くて困らないんですね。
なにか必要なジャンルの情報があるときは
- 適宜、信頼できる情報源で調べる
- 直接、知り合いから話を聞く
- Twitter・Youtubeなどで専門特化した人をフォローしておく
といった感じで、”良い情報” だけが手に入る環境を整えておけばOK!
質の良い情報源・人脈を確保しておけば、ニュースがなくても “良い情報” を漏らさずに済む。
本当に大事な情報は、適切なタイミングで耳に入るものです(˘ω˘)
まとめ:あなたもニュース断ち生活をはじめよう!
ニュースは
- ニュースメディアに都合の良い(≒数字がとれて儲かる)情報に偏っている
- それゆえネガティブニュースが多くて、ネガティブな話題は僕たちの体を蝕んでいく
- なのに、僕たちの人生とは無関係なことばかり報道されている
- 結果、役に立つニュースに出会うまでにゴミニュースの濁流にのまれることになる
というように、完全に無駄。
ニュース断ちをすることで
- 1年間のうち、ニュースに奪われていた1ヵ月間という時間を取り戻せて
- 自分の影響の輪の中に集中できるようになる
というメリットがあります。
具体的なニュース断ちのやり方は
- ニュースを運んでくるものをすべて排除して
- ニュースを知らなくても「知らんがな!」と言える精神を育んで
- “良い情報” だけやってくるような情報源・人脈を確保しておく
この3ステップを実践していくだけで、バッチリかと思います。
今後の人生ではニュースをすべて無視して、その時間を「自分がコントロールできるコト」に使いましょう。
そうすれば、あなたの人生はより穏やかになり、毎日の幸せに感じられるようになってくるはずです。
ニュースを断捨離して、自分の人生を取り戻し、よりよく生きていきましょう!
この記事はベストセラー書籍『News Diet(ニュースダイエット)』を参考にして執筆しました。
より詳しく
- ニュースの消費が害になる理由
- ニュースが及ぼす悪影響を示す学術研究
- それらを理解したあと、ニュースへの欲求をコントロールし、克服するためのヒント
などを知りたい人は、ぜひ本書を手にとってみて下さい。
人生を変える一冊になるだけのポテンシャルを秘めていますよ。