こんにちは、風馬(ふうま)です。
現在投資歴6年で、簿記3級・FP3級を取得しています。
今回の記事では、
お小遣いのあげ方とか、ベストな方法を知りたい。
という疑問に答えます。
- 定額制(給料スタイル)はNG!
→定率制(投資スタイル)で『複利の力』を教える。 - 自己投資に使ったら、お小遣いのレートアップ!
→『浪費』と『投資』の違いを教える。
もくじ
定額のお小遣い制度は “害悪”
お小遣いが
・毎月定額で、
・学年が上がるとだんだん増える。
ってのはクソシステムです。(昭和の給与制度そのものですよね。)
この仕組みだと、特に何もしなくても毎月お金が入ってきます。
そうして出来上がるのは
「もらった分を使い切ったら、来月の小遣い日を待つだけ」(≒脳死状態)
の子供。レベルとしては、エサ待ちのひな鳥と変わりません。
(むしろ、小遣いの少なさに不平不満を言ったりする分、子供のほうが低レベルかも…)
僕自身、子供時代には定額の小遣いをもらっていました。でも、
- 大学の頃から、投資の勉強をして
- 社会人になってから、簿記3級・FP3級を取得した
そんな経験から、改めて定額のお小遣いシステムは金融教育的に害悪しかないと感じています。
[ダメな例]僕の子供時代の、小遣いシステム
ダメな小遣いシステムの例として、僕自身の子供時代の仕組みを紹介します。
とはいっても、なんの変哲もない定額制です。
[僕の子供時代の小遣いシステム]
- 毎月定額
- 学年が上がると、金額もアップ
具体的には、毎月
- 小学:学年×100円
- 中学:学年×1,000円
- 高校:5,000円
このような金額でした。
ダメな小遣いシステムで、子供(僕)がどうなったか
ダメ小遣いシステム(昭和の給料スタイル)で過ごした子供の成れの果てとして、引き続き僕の子供時代の実例を紹介します。
僕は、親が保守的な家計管理だった影響もあり、もらったお小遣いは基本的にはため込んでいました。
(一方、カードゲーム沼に落ちて月に数万円使うこともあり、年間収支はほぼゼロ)
小遣いの前借こそしませんでしたが、お金を稼ぐ感覚は微塵もなく『ただ口を開けてエサを待つ雛鳥』同然でした。
こんな状態なら、収入が増える分、支出も増えます。
(パーキンソンの法則といって、人間なら誰しも当たり前のことです。)
『パーキンソンの法則』とは
- 第1法則:仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する
⇒「締め切りが来るまで、仕事は終わらない」ってこと。
ex)夏休み最終日まで、終わらない宿題。 - 第2法則:支出の額は、収入の額に達するまで膨張する
⇒「お金は持っているだけ使ってしまう」ってこと。
ex)気づいたら財布が空っぽ。
ex)給料・ボーナスを全部使ってしまう。
結果、「お金は稼ぐものではなく、定期的に決まった金額が貰えるものだ」と考えるように。
そうして
- 大学時代からバイトで時給労働しかせず、
- 社会人になっても月給をもらうだけ
の人間になりました。
なぜ、定額のお小遣いがダメなのか
時代背景が、昭和のバブルとは違うからです。
- 年収は横ばいで、
- 税金・社会保険料が上がった分、手取りは減る
このような現在では、「お金は毎月決まった金額もらえるもので、毎年増えていく」という発想は貧弱すぎます。
(終身雇用の崩壊はもちろん、【企業の寿命<人間の働ける期間】なので、年功序列の賃金も破綻していますよね。)
もし僕が自力で金融知識を勉強していなければ、情弱サラリーマンとして貧困道を歩んでいたでしょう。
なので、子供が貧困になるのを防ぐために、小さい頃から適切なお小遣いシステムで、きちんと金融教育をすべきなんです。
次の章を読んで、お小遣いシステムをパラダイムシフトさせましょう!
『パラダイムシフト』とは
「ある時代・分野で当たり前と思われていた認識・価値観」が、劇的に変化すること。
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お小遣いを通して『資産管理』を教える方法
前置きが長くなりましたが、ここから『金融教育を最大化するためのお小遣いシステム』を解説します。
簡単にまとめると、以下の通り。
- 『毎月の小遣いは、残額に定率を掛けて金額を決める』
ex)1万円持っていたら、100円(=1万円×1%)を渡す - 『自己投資に使った金額は申告させて、適切に還元する』
ex)勉強のための本・文具に1,000円使ったなら、半額キャッシュバック or 小遣いの割合をアップする
とはいえ、これだけでは具体的に分からないと思うので、実際の事例を見てみましょう。
事例1:myはぴぃさんの、実父から受けた金融教育
※myはぴぃ(@Investor_girl)さんが、実父から受けた金融教育がめちゃくちゃ秀逸だったので、一部抜粋して紹介します。
もし気になったなら、myはぴぃさんのTwitter(↑上記リンク)から、トップツイートのモーメントをみて下さい。
小学生編
はじめの条件は
- 10歳くらい(算数で割合を習った頃)に、子供に10万円渡す。
☆10万円は好きに使って構わない。 - ただし、毎月のお小遣いは残金の1%
これで、初月は1,000円のお小遣いです。(小学生にとっては大金ですね!)
しかも1ヶ月間全く使わなければ、次月のお小遣いは1,010円(残金101,000円の1%)なので、『複利の力』を教えられますね。
しかし、小学生は
- 将来の痛み(お金を使うと、未来のお小遣いが減る)
- 目先の快楽(お菓子欲しい etc…)
を比べて、『目先の快楽』を選んでしまう年齢。
なので「増えた分のお金、使っていいよね♪」と考え始めます。
一度お金を使うことの味をしめれば、元金の10万円(毎月1,000円のお小遣いを生み出す源)にも手を付けるでしょう。
↑子供がどれくらいの金額を使っているかは、毎月の残金に対してお小遣いを渡しているので把握できます。
元金が7万円になったら毎月のお小遣いは700円です。
ところで、毎月700円の小遣いが1,000円に戻るにはどのくらいかかるのでしょうか?
細かい計算は伝えなくてOKですが、1円も使わずに貯め続けて約3年かかります。
つまり、
・「3万円使った」のと同時に
・3年という大切な『時間』も失った。
ことを、体感させられます。
中学生編
新ルールを追加します。
目的は『自己投資』を教えること。
中学生の時期には、部活・高校受験を通して努力の大切さを認識できるようになるので、自己投資を教えるには最適なんです。
新ルールは以下
- 『残金の1%以上を投資に使うと、次月のお小遣いは残金の3%に』
ex)100,000円のうち自己投資に1,000円使ったら、来月のお小遣いは2,970円(=99,000円×3%) - 『同時に “浪費” と “投資” の違いも教えていく』
【浪費】一時的に気分を良くする使い方(ex:マンガ・アイス)
【投資】将来、幸せにしてくれる使い方(ex:知識・経験・スキル)
※マンガ家を目指しているなら、マンガは投資に入る。
つまり、線引きは子供により異なる。
と思うかも知れませんが、月3%の利率には凄まじいパワーがあります。
仮に、自己投資を活用して平均月2%の複利で運用すると、
- 1年で 27%増
- 3年で104%増
つまり中学入学〜卒業までで、総資産は2倍(204%)になります。
小学校卒業時に10万円持っていたのが、中学を卒業する頃には20万円ほどになるってことです。
高校生編
さらにルール改定・追加を行います。
- 自己投資した時の、次月のお小遣いを3→5%にアップ
(ただし。適用条件も残金の1→3%を使った場合にアップ) - 預かっていたお金(小さい頃、本来もらうはずのお年玉など)を、毎月5,000円ずつ元本預金に加える
(月5,000円を高校3年間続けると、合計18万円)
この条件だと、お小遣いは少なくとも月5,000円、多ければ月2万円近くになります。
一般的な高校生のお小遣いと比べると、かなり多いかもしれません。
でも『ただ毎月一定額をもらい続けた子供』と違って、10歳から自分の資産と向き合い、自分の頭で考えて運用してきたのだから、周囲の子供よりも収入(お小遣い)が多くても、納得感はありますよね。
事例2:厚切りジェイソンさんの、子供に実践している金融教育
似たような仕組みを厚切りジェイソンさんも、子供に実践しているようです。
厚切りジェイソンさんは、単なる芸人ではなくて
- お笑い芸人・IT企業役員などで活躍しながら
- 33歳でセミリタイア(お金のための労働から解放)
を実現している、スーパーエリートな超人です!
東証マネ部の記事『33歳だけど気持ちは老後!厚切りジェイソンさんが収入の9割を投資につぎ込む理由とは』から、子供のお小遣いについての内容を抜粋すると
- 子供に通帳を持たせ、年末に残高の10%を払う。
⇒お金は使わないと増えるって仕組みを作り、勉強させている。 - 日本は家庭でお金の話をしないが、知識が一番大事。
⇒金融リテラシーを高めるなら、子どもの頃からの教育は大切。
このような感じ。
自己投資について具体的な言及はありませんでしたが、教育のところでしっかり伝えているはずです。
彼のお金に対する考え方はかなり人生観変わるので、以下の記事には一度目を通しておくのをオススメします。
『33歳だけど気持ちは老後!厚切りジェイソンさんが収入の9割を投資につぎ込む理由とは│東証マネ部』
※2021/4/26追記
東証マネ部の記事が削除されたようなので、こびと株さんの記事を載せておきます。
『【朗報?】厚切りジェイソン氏、誇り高き「FIREの民」だった│こびと株.com』
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まとめ:『複利』『自己投資』は最強の金融教育
以上の方法のお小遣いシステムにすれば、子供に『複利』『自己投資』のパワーを経験させれます。
この、『実体験』がとても重要です。
(いくら理論をお勉強しても、体感してないと無意味なので。)
今回紹介した金融教育を受けて、複利と自己投資を体感しながら育った子供は、アルバイト(時給で働くこと)に違和感を覚えるかもしれません。
また、お小遣いシステムでの自己投資はだいたいの上限がありますが、その子が大学生・社会人になってからの自己投資による収入は青天井です。
あなたの子供が大切な『時間』を失わず、幸せに生きていけるための金融教育に、今回の記事が役立てば幸いです。